月影降臨


嗚呼、狂気がアタシを襲う・・・・
月のセイなの
月がイツモより此の星に近づいたから


「月を引き降ろす」

魔女達が月の力を得るために、そしてディアーナを降臨させるための呪術。
この呪法は特殊な能力を強く持つ人間が、
月の邪悪な面を、その力を地上に顕現させる事が出来る事を意味する。

魔女達は呪法や儀式の中で、その月の邪悪な影響を利用した。

後に魔術師達は、月の力を祭儀に用いる為に蒸気を上げ泡立つ毒を、月から林の中の水へ絞り出すとも言われた。


「月を引き降ろす」

この呪術は、歴史を通じ多くの形態に変化して行く。
その本質的な部分は、「月の女神の力を地上に引き降ろす」術式にある。

極めて強力な呪術だ。

魔女達の儀式に於いて儀式を進行するのは、多くの場合女司祭である。
女司祭は単なる人間ではなく、大いなる女神の器として女神を身体に引き下ろし代行者となる重要な役割を持つ。

月は女神の主要な象徴である為、女司祭と女神を一体心させる儀式だ。
テッサリアの魔女は、意のままに月を操る魔術を持っていたと伝えられる。