拷 問



 「神の怒りを和らげる為、神の祝福を得る為、他者の刑罰により人々に畏怖を刻印する為、
  人々を他者の影響から守る為、善男女の生活を安全な物とする為、
  そして、人間の精神が考え得る最も憎むべき犯罪を罰する為の方法があるとすれば、
  魔女共を最大の苦痛を持って罰する事以外には無い」
                                     魔女の悪魔憑依より

    (これは、なにがあっても敵すなわち異端を信ずる物は処刑すべし!という事。)



 拷問の種類

 拷問の恐ろしさは、想像を絶するものだった。被告は拷問室に伴われ、裸にされ並べられた拷問道具の数々を見せられ
 自供を促される。自白を拒否すれば、身体を縛り上げられ鞭で打たれ尋問が繰り返される。

 指詰め 万力のような道具により、爪が割れ骨が砕けるまで挟み込む
 拷問椅子 鉄の鋲が一面に並ぶ椅子に無理矢理座らせられる
 硫酸責め 服を硫酸に浸してから、それを着せる
 四肢牽引 梯子に縄で縛り付けられ四肢を同時に四方から強く引っ張る
 長靴 革製の長靴を履かせ、その中に煮えた湯や油を注ぎ込む
 焼きゴテ 焼けた鉄の靴、真っ赤に焼けたコテを身体に押し付ける
 目潰し 鉄の棒を両目に突き刺し、盲目にする
 爪剥ぎ 尖った鉄を爪の間に深く差し込み、一気に引き上げ爪を剥がす
 不眠責め 何日も眠る事無く、牢の中を1日も休まず歩き回される
 塩ニシン 塩のきいたニシン料理を食べさせられ、何日も水を与えない





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拷 問


 拷問の段階

 予備拷問 目的:罪の自供を強制  方法:衣服剥奪・脅迫など
 最終拷問

目的:被告人が黙秘を続行する場合、その自供を引き出し共犯者の名前を自   供させる。

   A. 通常拷問 方法:吊るし刑
   B. 特別拷問 方法:吊るし振りの刑

 追加拷問 目的:懲罰として苦痛を与える  方法:手足の切断など
 任意拷問 目的:裁判官や刑史の嗜虐心を満たす為
方法:釜ゆで・火炙りなど野蛮さに限界は無い
 処  刑 方法:火を用いて焼き殺す



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拷 問


 典型的な一日の拷問

 1:刑史により被告人の手は縛られ髪は切られる。頭にアルコールがかけられ火を付け、
   髪は根本まで燃える。                

 2:棒状硫黄が腕の下と背中の周囲に置かれ、火が付けられる。      

 3:手を背後で縛られ、天井まで吊り上げられる。3・4時間放置した後背中にアルコールがかけられ
   火が付けられる。            

 4:重い錘を身体に付けられ、再び天井まで吊り上げられる。       

 5:万力で両手両足の親指を締め上げ両腕に杖を噛ませ縛り、この姿勢のまま気絶するまで吊される。

 6:落磴と両脚を万力で締め、拷問と尋問を交互に繰り返す。       

 7:鞭で打つ。                            

 8:再び両手両足の親指を万力で挟まれた体勢のまま放置される。     

                     (これは1629年ドイツで行われた第一日目の拷問記録による)




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魔女の鉄槌


    魔女の鉄槌(Malleus Maleficarum)は、1485年ドイツで編集された悪名高き本。
    これまでに書かれた悪魔学文献の中で、疑い無く最も重要にして不吉な作品。
   「魔女の鉄槌」は、それまでは悪魔術に関する民間伝承に過ぎなかったモノを
    異端に対するキリスト教会の教義と結び付ける事により厳格な法の形へとさせた。



 
 第一部 魔女や妖術使いが迷信ではなく確かに存在する事を神学的立場から説明
 「行政官たる者は魔女術の大罪を完全に知っておく必要がある」
  大罪とは、カトリック信仰の拒否・悪魔の賛美・悪魔との契約を行った者等。
 第二部 魔女達がどんな魔術を使い人々に危害を加えるか説明
 「魔女v翆メ(マレフィキア)の三つの類型を取り扱い、この悪と闘う方法」
  魔女の活動(悪魔との契約・性交渉・空中移動・変身等)に関する事を認定。
 第三部 魔女裁判の方法について説明
 「魔女に対する法的手続きを開始し有罪を立させ判決を下すための方法」
  魔女裁判を積極的に行い、魔女の逮捕・投獄・尋問・拷問の問題、そして黙秘する魔女を
  どうやって自供に追い込むかという実際的な問題を論じる。
  魔女の火刑を確実に行う為にはどんな卑劣は事でもやれというマニュアル。



此の書は、人間が綴った本の中でこれ程苦痛を生み出した物は無いといわれる程の害悪をもたらした。



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