月の神話

世界各国で、解釈の違う月。
色々な天地創造・宇宙創造の物語はあるけれど・・・・
月は、太陽と共に作られた。



月は太陽の光によって輝きを変える事から、太陽に従う存在であり対比するモノである。
太陽が現代世界の支配者であるのに対し、月は夜の世界・闇の国や幻想の国・冥界の支配者にある。
 古 代 日 本 日本では、何故か月の影が薄い。イザナギノミコトが身体を清めた際、左目を洗った時に太陽神の天照大神、右目を洗った時に月読命、鼻を洗った時にスサノオノミコトが生まれた。(古事記より)天照大神が神々の集う天上の高天原で昼を、月読命が夜を、スサノオノミコトが海原を支配する事になった。他の2神とは違って、月読命の出番はこれで終了?
 旧 約 聖 書 旧約聖書には、「初めに、神は天と地を創造された。地は混沌であって闇が深遠の面にあり、神の霊が水面を動いていた。」と書かれている。
そして、そこには創造主だけが存在していて、1日目「光あれ!」とひと言発すると光が生じた。2日目に天の下の水域と天の上の水域を分け、3日目に天の下の水域 乾いた所を隆起させ地と名した。4日目、天の太陽と月と星を誕生させた。5日目に鳥と魚を生み出し、6日目に動物と自らの姿に似せて人を作りあげた事になっている。で、7日目はお休みって事ね!
 エ ジ プ ト エジプトの月は天地万物の造主ラーの左目で、右目が太陽、鼻から出るのは空気、そして口からはナイル川が流れ出たという。
また別の伝説では、月神イシスは、太陽神オシリスの妻で知恵の神とされている。
 中     国 気がもうもうと広がる中から天と地が現れて、そこから宇宙の創造神「盤古」が生まれたとしている。盤古が起きれば昼、眠れば夜。盤古の死後に、左目が太陽、右目が月になった。
 ギ リ シ ア 太陽神はアポロ、月神は妹のアルテミス。
アルテミスは、狩猟の神であり月夜の森を獲物を求め駆け回る。狩人のオリオンと恋に落ちるがアポロンの策略でオリオンは死に、アルテミスはオリオンを星にする。
古代バビロニア 月神ナンナルは太陽より上の位置にあり、自然を支配し豊穣をもたらす神々の主。
また、万物の父であるだけでなく知性の神でもあり、時を計り季節を支配は何にも変えがたい存在だった。

イ ン ド
インドの伝説では、月はキャンドラセカールという夜の番人が持ち歩くランプだとされていた。月は自然のランプとして人々に珍重されたのでしょう。

ヨ ー ロ ッ パ
ヨーロッパでは、9月の満月を「収穫月」という。このころの月は日没と共に昇り収穫で忙しい人々に明かりを提供してくれたからである。10月の満月は月光の下で獣を追ったので「狩猟月」と呼ばれている。





月えらびへ





遠ざかる月

月は昔、もっと近くにあったんです。
原始の私達は、どんな月をみていたんだろう。
今の瞬間さえも、宇宙は膨張しつづける。
だからお願い、あんまり遠くに行かないでね・・・・




月は、1年に
3.8センチという大陸移動並の早さで地球から遠ざかっている。
原因は、月と地球との間に働く重力の作用で引き起こされる
潮汐作用の為だ。
月は、これから100万年は現在と同じペースで離れて行く。

月は、潮の干満に作用している。この干満が起きる事で地球上の海や大空が動く。
実はこの作用によって地球そのものも、ほんのわずかに歪んでいる。

地球の自転は月に比べて速いので、歪んだ部分が常に月を引っ張るように働いている。
すると、この影響によって次第に月はエネルギーを得て地球から離れて行く。

逆に、地球の方はエネルギーを失うので自転速度が遅くなっている。
その為に、地球の1日の長さは
100年約1000分の1秒の割合で長くなっている。
だけど永遠にこの状態が続く訳じゃないらしく、いつか月と地球の間に働く力が釣り合って
両者の距離は一定になるかもしれない。

昔は地球の自転はもっと速く、月は近く、そして潮の干満も今よりずっと大きかった。

月と地球の距離は、現在の25分の1しかなかったらしい。これだけ近いって事は、
今の何十倍もの大きさで、月は輝いていたんだ!

4億年前、当時の1年は365日ではなくて約400日だったとか。
その頃、1日は24時間ではなくて
1日22時間しかなかった事になる。
そして、今のペースで月が地球から離れて行くと
皆既日食が見れなくなる問題が発生する。

皆既日食とは、太陽と地球の間に月が入り込んで太陽をすっぽり隠す事によって起こる現象。
太陽と月が地球から見ると偶然にも同じ大きさに見えるから起こる。

月が地球から離れて行くと、いつの日か見かけの月の大きさが見かけの太陽よりも小さくなって
月は太陽を隠しきれずに、
6億年後にはまったく起こらなくなるかもしれない。

金環日食や部分日食だけは見る事は出来るようだ。







月えらびへ





月の唄

月を詠んだ唄は、星の数ほどあります。
その中の月は古今東西変わらず、妖艶にそして優しく輝いていたのでしょうね。
どの時代の月も、妄想を掻き立ててやまないのだから・・・・



 あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月 (明恵上人)
 にぎたづに 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今はこぎ出でな (額田王)
 わたつみの 豊旗雲に 入り日さし 今夜の月 さやかけりこそ (中大兄皇子)
 天の海に 雲の波立ち 月の船 星の林に こぎ隠る見ゆ (柿本人麿)
 天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも (阿倍仲麿)
 今来むと いひちばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな (素性法師)
 月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど (大江千里)
 有明の つれなく見えし 別れより あかつきばかり 憂きものはなし (王生忠岑)
 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪 (坂上是則)
 夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ (清原深養父)
 めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かげ (紫式部)
 やすらはで 寝なましものを 小夜更けて かたぶくまでも 月を見しかな (赤染衛門)
 心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな (三条院)
 秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づ月の かげのさやけさ (左京大夫顕輔)
 ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有明の 月ぞ残れる (後徳大寺左大臣)
 なげけとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな (西行法師)
 有明の 月ばかりこそ 通ひけれ 来る人なしの 宿の庭にも (伊勢大輔)






月えらびへ






月の呪い

魔女は、月夜の晩にサバトを開いていた。
そして、魔女は月を引き下ろす魔法を知っていた。
月は妖しげに輝くから、魔女との絵もすんなり納得してしまう。
「月のおまじない」ではなく、あえて「月の呪い」にしてみました!



 物事のはじまりは新月! 新月か三日月の時にスタートした物事は上手く行くとか!
月が満ちている間に始めた物事も順調に発展。
新しい事業や計画のスタートは若い月のうちが良い!
月が欠け出してからでは、物事は発展しない?
 新しい物は月が満ちている時に! 新しい靴や洋服等は、月が満ちている時に身に付けると幸運!
月が欠けている時では、壊したり紛失してしまうらしい。
 運を呼ぶ三日月! 三日月は月の始まりである事から、三日月を見ると新しい運に恵まれるとされる。右の肩越しに振り返って眺めると幸運!左の肩越しに見ると不運?
三日月の日には、注意して月を見ないとね!

 三日月と銀貨!

月を眺めながら、銀貨をひっくり返すとお金に恵まれる!

 欠け行く月は、消し去る力!

欠けて行く月の光を映した水で顔を洗うと、そばかすが消えるんですって!シミにも効果があるのかしらね。






月えらびへ






月の諺

諺っていうのは、どうして「〜の例え」っていうのが後に付くのかな?
昔から言い伝えて来た訓戒って意だから、月の諺があってもおかしくないのよね。
それぢゃあ例えられた月を少しだけ・・・・



 月とすっぽん 両者は形状は似ていても、実はまったく違う。
比べ物にならない程かけ離れている事の
たとえ
 月夜に提灯 不必要な事・無益な事のたとえ
 月夜の蟹 頭の足りないお馬鹿さんのたとえ。(アタシぢゃん!)

 月にむら雲・花に風

月が出ると群がる雲が月を隠し、花が咲けば風が吹き散らす。
世の中、良い事は障害が多くままならない事の
たとえ

 月満ちれば則ちかく

月が満月になると次は欠け始めるように、物事は盛りに達すると必ず衰える。栄枯盛衰のたとえ
 月に釜をぬかれる 明るい月夜だというのに釜を盗まれる。
はなはだしい油断の
たとえ
 月の前の灯火 明るい月光の前では蝋燭の火は目立たない。
立派な物に比較され引き立たない事の
たとえ
 月夜に背中をあぶる 回り遠く効果の出ない事から、方法が誤っている事のたとえ
 月夜に提灯も外聞 実際には不必要でも世間体の為には、必要な事もあるんだというたとえ
 月を指せば指を認める 指ばかりを見て、肝心な月を見ていない。道理ばかりを説いて本旨を理解していない事のたとえ
 月の影取る猿 猿が水面に映った月を取ろうと溺れ死んだ話から、身のほど知らずと身を滅ぼす事のたとえ

何だか身におぼえの在る事ばっかりに思えるな。例えもまんざらでもないようです。




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月造人間

私達、哺乳類ヒト科に属する躯は月で出来ている!
外から見える部品にはあまりみられないケド、内側の部品の名前を漢字にすると
「月」が・・・・



    骨   脳

    心臓  肺

    肝臓  胃

    腎臓  膵臓

    小腸  大腸

    膀胱  肛門

    胎   脈


臓器類を初め脳器官・骨など、全ての器官部の名前を挙げようとすると数知れないでしょう!
(とりあえず上から順に、誰でも知っているパーツをね。)
月は私達人間の躯の中に住みついている。だから、月からの影響は無限に作用するのでしょうね。
もしも月が存在しなかったら・・・・人類は存在しなかったかもしれない!?
そして、月造人間に於いて一番大切にしたいモノ。

「情」(なさけ)

気持ちですね。ほら、此処にも月が在ります。
コレに関して、月の影響は計り知れないんぢゃないかしら・・・・







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アポロ計画

最初の月探査機は、ソビエトのルナ2号。
でもね、ケネディ暗殺もキーになっていそうな月探査アポロ計画の方が
話題も豊富に思える。(個人的妄想爆走意見です。)
 だから、アポロ計画!!!!



日    付

探 査 機 名
           内   容
1961.05.05 ケネディがアポロ計画の承認を求め議会で演説。

1967.01.27 アポロ 1号 アポロ宇宙船の地上テストで、火災発生。宇宙飛行士が死亡。
サターンロケットの無人飛行を3回行う。

1967.11.09 アポロ 4号 無人のアポロ宇宙船と月着陸線の実物大模型を乗せ、サターンV型ロケットの初打ち上げ。

1968.01.22 アポロ 5号 サターンIBロケットを使って月着陸船の打ち上げ。

1968.04.04 アポロ 6号 サターンV型ロケットの再度打ち上げ。

1968.10.11 アポロ 7号 サターンIBロケットで三人の宇宙飛行士を、地球軌道に打ち上げ。
宇宙船の性能チェック。地球の写真撮影、テレビ画像の送信をしながら、地球を163周する。

1968.12.21 アポロ 8号 史上初の有人月周回飛行。月を10周して、地球へ戻る。

1969.03.03 アポロ 9号 初めて月着陸船を積み、地球軌道上で宇宙飛行士の移乗や、切り離し、ランデブー・ドッキング、宇宙遊泳を行う。

1969.05.18 アポロ 10号 初めて月着陸船をつけて、月周回飛行を行う。
月着陸船の性能テストの為、月面から1万5000mの距離まで近付いた。

1969.07.16 アポロ 11号 人類初の月面着陸。(静かの海)
月面滞在時間:21時間36分。
月面活動:1回2時間32分。
月の石:22kg。


1969.11.14 アポロ 12号 2度目の月面着陸。(嵐の大洋)
かつてサーベイヤー3号が着陸した地点のすぐ側に着陸成功。
サーベイヤー3号のTVカメラを宇宙船感知板を持ち帰る。
人工月震を起こす実験を行う。
月面滞在時間:31時間32分。
月面活動:2回、計約8時間。
月の石:32.7kg。

1970.04.11 アポロ 13号 月に向かう軌道上で機械船の液体酸素タンクが爆発。
司令船の生命維持装置がダメージを受けた為、月着陸船を救命ボートして使用。月を一周して、打ち上げより約143時間後に無事地球に帰還。

1971.01.31 アポロ 14号 山岳地帯のフラマウロ高知に着陸。火薬を爆発させ人口月震を起こす実験を行う。月面運搬車「リキシャ」を積む。
月の石:43kg。

1971.07.26 アポロ 15号 アペニン山脈とハドレー谷の間に着陸。
アメリカ初の月面車を積み計38.1kmを走る。
月面滞在時間:66時間55分。
月面動:3回、計18時間37分。
月の石:91kg。

1972.04.16 アポロ 16号 デカルト高地とケイリ平野を探査。月面車で約26.6km走る。
月面滞在時間:71時間57分。
月面活動:3回、計20時間14分。
月の石:97kg。

1972.12.06 アポロ 17号 アポロ計画最後の月着陸。(タウリス・リトロー地域)月面車で35km走る。宇宙飛行士ハリソン・シュミットは、月面に立った最初で最後の地質学者。
月面滞在時間:約75時間。
月面活動:3回、計22時間4分。
月の石:112kg。
 


どうして月への旅は1970年代の半ばでストップしてしまったんだろう?
アポロ計画は、月のUFO基地の偵察が目的だった?
その現実を一般に公表使用としてケネディは暗殺されたのかもしれない。
アポロ機を月に運ぶのがサタン(悪魔)・・・・

アポロ8号は月の裏側に回った時、クリスマスだった事もあったのだろうけど
「『サンタクロース』に会った。」
と、月の表面に出て通信が回復した時に言っている。暗号なの?きっと宇宙人と遭遇したんだ!

アポロ計画は17号で中止が決定され、30年経った現在でも誰一人月には行っていない。
それでも、1990年代に新しい飛行計画がスタート!
ガリレオとクレメンタインは進んだ遠隔装置を装備

した新世代の宇宙探査機だったそうだ。21世紀には、どうなるのか楽しみだ!




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参考文献


月世界大全 ダイアナ・ブルートン/著
鏡 リュウジ/訳
青土社
宙の名前 高橋 健司 光琳社出版
月の神秘 野本 陽代 PHP研究所
エリア別ガイドブック     月面ウォッチング A・ルークル/著
山田 卓/訳
地人書館
Nature Mind Book 月               青菁社
月の本 林 完次 光琳社出版
星と宇宙の通になる本 渡部 好恵・渡部 潤一 オーエス出版
百人一首の世界 千葉 千鶴子 和泉書院
日本の名随筆 58 月 安東 次男 編 作品社






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